「パックマンTOKYOゲーム画面」Tシャツ発売記念 ドット界のレジェンド 小野 Mr.Dotman 浩さん インタビュー

2016年10月東京・蔵前にオープンした8bitカルチャーを背景としたセレクトショップ「TOKYO PiXEL.(トーキョーピクセル)」。そのオープン記念としてオリジナル商品「パックマンTOKYOゲーム画面」Tシャツを制作しました。今回はそのTシャツのデザインを手掛けて頂いた小野 Mr.Dotman 浩氏にご来店いただき制作秘話などをインタビューしました。

 

 

 
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小野浩(おのひろし)プロフィール
1979年 ㈱ナムコに入社。2006年 ㈱バンダイナムコゲームス(現:㈱バンダイナムコエンターテインメント)に転籍。現在はフリーランスで活躍。在籍中はドット絵の作成をはじめ、ロゴデザインやゲーム筐体のグラフィックデザインなど、デザイナーとして活躍し、80タイトル以上のものゲーム開発に携わる。名作として名高い『ゼビウス』『ギャラガ』『マッピー』『ディグダグ』などのドット絵を作成。
通称「Mr.ドットマン」。

 

インタビュアー大図まこと(おおずまこと) プロフィール
「TOKYO PiXEL.」店主兼デザイナー
幼少期ファミコンを買ってもらえず友達の家でやったゲーム画面を自由帳に模写して1人遊んで過ごす。
やっとのこと買ってもらったゲーム機がみんなが持っていたファミコンでは無くセガマークⅢでその後の道を踏み外す。
手芸店に勤務後クロスステッチデザイナーとして独立。現在はアパレルや玩具、キャラクターグッズの企画デザイン他、東京・蔵前に8bitカルチャーを背景としたセレクトショップ「TOKYO PiXEL.」をオープン。

 

 

 

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大図:本日はお忙しい中ご来店いただきましてどうもありがとうございます。

インタビューどうぞよろしくお願いします。

 

小野:よろしくお願いします。

 

大図:今回のTシャツは「TOKYO PiXEL.」というお店を浅草からほど近い蔵前に作ることになり、外国人観光客の方もたくさんいらっしゃるのでお土産グッズを作りたいなと考え、それなら外国人にも人気のPAC-MAN(パックマン)を使ったアイテムをと企画しました。

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© BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

▼ミスタードットマン小野浩さんデザイン!オンラインショップでも好評発売中
PAC-MAN TOKYOゲーム画面Tシャツ
 3500円+税

 

 

 

大図:早い段階でアイテムを通常のパックマンのフルーツから日本の食べ物へ変更したいと考えていてスタッフとディスカッションしていく内にゲーム画面自体も変更したらいいのではないかとなり、それだったら当時パックマンのゲームデザインをしていた小野さんに作ってもらおうと恐れ多くも依頼させていただきました。
小野さんにはこれより少し前にカープ坊やとドアラのデザインも別の仕事で作ってもらっていたんですよね。

 

小野:そうでしたね。

 

提案書

▼2016年8月~ミツカルストアにて展開
http://www.meetscal.parco.jp/

 

 

 

 

大図:改めまして今回も素敵なデザインをどうもありがとうございました。とても人気ですよ。

 

小野:それは嬉しいな。

 

大図:今回のゲーム画面Tシャツ、ドットの比率を全部合わせていただいているんですよね。それだけでもスゴイのですがステージ上に「TOKYO」という文字を組み込みパックマンがマップ上を実際全部動けるように考えてくださったのがすごいなと思って。

 

小野:前に携帯の部署にいた時に作っていた待受のコンテンツがゲームをテーマにしていたんだけど、俺はレトロゲーム専門だったの。普通に出しても面白くないから、今回のように実際にゲームとしても成立するように工夫をしてた。そういう意味で割と今回のも素直にできたかな、パックマンが通れるようなパターンを考えたりとか。

 

名称未設定-1画像:実際のゲームとしても成り立つように考えられて作られたデザイン。

 

 

大図:そこまでこだわって作っていただき嬉しいです。
アイテムを通常のパックマンのフルーツから日本の食べ物をモチーフに作ってくださいとお願いしました。且つプリントに使える版の数が限られているので色数も制限させていただきましたが少ないと難しくなかったですか?

 

小野:当時のパックマンは使える色は3色+透明だから。今回も3+1(ベースの生地の色)というイメージでしたね。
(さらっと答える小野さん)

 

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画像:1つのモチーフにつき3色+生地のベースの色で構成している。おにぎりの海苔やおでんのの黒色は版数を減らすためにベースの黒をそのまま利用してプリントはしていない。

 

 

大図:今回作った中で、お気に入りのモチーフはありますか?

 

小野:思ったより上手くできたのは、たこ焼きかな。

 

大図:可愛いですよね。構図も絶妙だと思いました。
1個だと寂しいし、ここはやはり3個必要なんだなと。
1つ1つのアイテムを改めて見直すととても楽しいですし勉強になります。

 

小野:笑

 

大図:今ドット絵を作るときは、フォトショップで作られているんですか?

 

小野:今回のは小さいし、自分で描いてみるしかないなと思って、方眼紙を作って自分で描いてたの。昔は方眼紙にも色鉛筆で塗ったりしていたけど、まずは形から入るので。

 

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画像:今回のために作っていたただいたドット絵に入る前の大まかな形を作っている小野さん直筆のラフデザイン。これは貴重!

 

 

 

小野:(Tシャツのおでんを指しながら)だいたい、串物っていうのは45度にしないと串に見えないでしょ。だから16×16の対角線で引いて、おでんの具を描いていって綺麗に見えるように調節するとか、形が難しい場合はまずどれくらいの大きさか合わせていく。
例えば、天ぷらなんかもこのスペースにしっぽが入る、とかやる。まず形ができればあとはフォトショップなどで色をつけれるから。

 

大図:そう考えると昔は色付けや修正などすごく大変でしたよね。

 

 

 

~ここから話が脱線してドット絵談義に~

 

 

 

大図:静止画では無く動きのあるドット絵を作る時はどうやってそのパターンを作っていたのですか?

 

小野:当時はモチーフを粘土で作って、串さして実際動かしながら見え方を確認しながら作ったよ。
昔は誰も教えてくれないし、やったことがないでしょ。だから自分で考えながらやってた。
回転するパターンの場合は0度と45度が綺麗にできて、他のところはくしゃくしゃになるの。(笑)
15、30、45度まで作れば、回転するものは全部ひっくりかえして出来ちゃうから。

 

大図:当時は全体で何色くらい使っていたんですか?(グイグイ質問するインタビュアー)

 

小野:全部で16色くらいかな。

 

大図:色数やサイズは大きい方が作りやすいですか?(グイグイ質問するインタビュアー)

 

小野:いや逆に使えない。例えば、小さいキャラクターの顔だけで3色4色使ったって、汚いだけだと思うんだよね。だったらせいぜい使っても、「明るい」「暗い」だけでいいんじゃないの、と思う。それなりにドット絵の大きさが大きくなればいいと思うけど、32×32くらいだったら、そんなにたくさん色使ってもねえ。多きゃいいってもんじゃないし。

 

大図:32×32でも大きく感じます。

 

小野:そりゃそうだよね、だって昔は爆発パターンがそれくらいあるんだもん。
もとが16×16でしょ、それが爆発するから、もっと大きくなくちゃいけない。
そうすると32×32がその上にポンと重なるわけ。
爆発パターンって具体的に形がないから、うわ〜めんどくさいよ〜っていいながら覚えていった。

 

一同:笑

 

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小野:例えば、スコアの文字とかも、今だったら1つの文章として打ち込めるけど、
昔はそうじゃないんで、アルファベット1個1個を絵として作って組んでやっている。
そうすると、文字によって空白の量にばらつきがあるから、組み合わせによって隙間がやたら空いたりとかね。
「ピクセル」っていう映画のエンドロールは、それが再現されているから非常に嬉しかった。
気になっちゃうけど、それが正しいからね。いまだったら絶対文字のスペース詰めるもんね。

 

大図:そういえば今回パックマンの説明書にあるイラストのトレーナーやトートも今回作ったのですが小野さんが描かれていたというのにはビックリしました。

 

 

PAC_4

PAC-MAN トレーナーシリーズ 5800円+税

裏起毛で着心地がとても良いと評判のアイテム

 

 

 

 

小野:グラフィックからやっているから、そういうのも全部やってたよ。

 

大図:何でも任されていたんですね。どんな仕事場だったんですか?

 

小野:こんな感じだよ。

 

人物写真

 

大図:わわわ!これすごくないですか?漫画みたいじゃないですかー。
プラモデルとかエアガンとかがいっぱい詰まれていて当時の雰囲気が伝わるすごく良い写真ですね。

 

小野:はずかしいな、おもちゃ箱みたいなんでね。

 

大図:ここであの名作達のデザインが生れていたんですね。他の方の机の上もこんな感じだったのですか?

 

小野:特殊だと思うよ。

 

一同:笑

 

大図:話が盛り上がってしまい色々と脱線してしまいました。そろそろ時間となるのですが小野さんの今後の予定や目標などありましたらお聞かせください。

 

小野:もともと自分がドット絵に興味を持ったのが銭湯のタイル画から始まっているというのもあって銭湯のタイル画をいつかやりたいと思っているよ。
この間テレビ見てたら、銀座にも銭湯があるってやってて、早くタイル画を写せ!と思ってたらタイルが敷き詰められた上から絵が描いてあって、タイルに絵を描くんじゃなくてタイルで絵を描いてくれよと思った。

 

一同:笑

 

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大図:今回また小野さんと一緒にお仕事が出来てとても光栄でした。
既に別の企画を考えています。今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

小野:是非お願いします。(笑)

 

 

 

編集後記:当時の事を懐かしそうに話してくれる一方、ドット絵を通して新しいことへもチャレンジして行こうとしている小野さん。座右の銘は「一点入魂」だそう。魂の入ったドットデザインどうもありがとうございました!

 

 

ミスタードットマン小野浩さんに作ってもらったTシャツは下記店舗でお買い求めいただけます。

店頭にはTシャツやトレーナー、アパレル雑貨他、80年代の懐かし玩具なども取り扱っています。お近くに来られた際は是非お立ち寄りください。

 

 

TOKYO PiXEL. 蔵前店
東京都台東区寿3-14-13寿ビル1F
TEL:03-6802-7870
OPEN 12:00~19:00
Close 月曜日

 

遠方の方はオンラインショップをどうぞ!

TOKYO PiXEL. ONLINE STORE

tokyopixel.jp